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高級クラブは夜職経験者じゃないと厳しい
高級クラブといえば、銀座や六本木をイメージする人が多いのではないでしょうか。中でも銀座は、高級クラブの代名詞的な街として語られることも多く、夜の世界で働く女性にとっても来店されるお客さんにとっても、銀座の高級クラブはまさに憧れの存在。
高級クラブは、キャバクラよりも客層や接客スタイル、料金システム、お給料など全てにおいてワンランク上の位置づけになります。水商売の経験がなくても高級クラブで働いている女性は、全くいないわけではありませんが、ほんのわずかです。
水商売が全く初めてでも、高級クラブで採用されやすい代表的な条件としては、
- ずば抜けたルックス
- 20代半ばまで
- 品性と教養を身につけている
- 洋服のセンスが良い
- アフターにも柔軟に対応できる
といったものが挙げられます。
水商売の経験がない30代のナイトワーク未経験者は、いきなり高級クラブの面接を受けても、不採用になるケースの方が圧倒的に多いです。厳しいことを言うようですが、モデルや女優並みの抜群の容姿でもない限り、これが現実なのだと知っておきましょう。
逆に、キャバクラでの勤務経験がある30代や、夜職未経験だけれど見た目に華のある若い女性だと、採用される確率が高くなります。
高級クラブとキャバクラは全く違う業種
銀座は高級クラブも多いですが、キャバクラも多いエリアです。
ここからは、キャバクラと高級クラブの違いについて、ナイトワーク未経験者にもわかりやすく解説していきます。
「ママ」の有無
高級クラブは会員制のお店で、そのお店を仕切る「ママ」と呼ばれる女性がいます。キャバクラにはママはいません。また、クラブではお店で働く女性キャストは、ホステスと呼ばれます。お店で働くホステス達の教育係兼まとめ役を担っている、お店の要となるポジションがママです。
これまで何度かドラマ化された、松本清張の小説『黒革の手帖』をご存じでしょうか。米倉涼子や武井咲などが演じた「元子ママ」は、かなりインパクトがありましたよね。
ママはまるで母のように、ホステス達に手厚い指導やサポートを行います。そして、お店のコンセプトや接客の仕方は、ママの考え方や方針で決まるので、クラブで働くホステス達は好き勝手な接客をすることはできません。
一方、キャバクラでキャバ嬢の教育係を務めるのは、「ボーイ」です。新人キャバ嬢の育成やアドバイス、キャバ嬢の相談に乗るといった業務は、全てボーイが担当しています。
とはいえ、キャバ嬢は自分自身でキャラや持ち味を生かした接客スタイルを確立する必要がある点が、高級クラブとの大きな違いです。
働く女性の年齢層の違い
明るくて元気でカジュアルなイメージのキャバクラと、しっとりとした大人の落ち着いた印象の高級クラブでは、キャストの年齢層や雰囲気にも違いがあります。
キャバクラで働くキャバ嬢は、年齢層が若めです。お店のコンセプトや立地などにもよりますが、18歳から20代半ばの学生さんやOLさんがたくさん在籍しています。しっかりメイクと華やかな衣装で、どちらかというと派手な印象です。
高級クラブで働くホステスは、20代後半から30代後半ぐらいの落ち着いた年代の女性が中心です。元キャバ嬢もいますし、主婦の方も多く在籍しています。スタイリッシュなスーツや上品な和装と髪はアップスタイル、濃すぎないメイクで控えめな印象です。
料金システムの違い
キャバクラの料金は、1時間ごとの基本のセット料金があって、ドリンクを頼んだ料金やボトルを入れた料金と税が加算されます。
高級クラブは時間制の料金ではないお店が大半ですが、時間制を採用しているクラブは1時間ではなく90分のところが多いです。そして、居酒屋で言うところのお通しや突き出し、バーでのおつまみにあたる「ファーストセット」料金が基本となります。
その他、ホステスチャージやボーイチャージなど、いろいろなチャージ料がかかってきます。お水に料金がかかるお店もあります。
接客スタイルの違い
キャバクラのキャバ嬢の接客スタイルは、「1対1」でお客さんと話をするマンツーマンでの接客が基本です。1人のお客さんに対して、1人のキャバ嬢が10~15分ずつの接客をします。時間が来たら、別のキャバ嬢が入れ替わりで席について接客をして、終了の時間が来るまでは各テーブルを回っていくスタイルです。
高級クラブのホステスは、「1対多数」の接客になります。1人のお客さんに対して「係」と呼ばれる指名ホステスがつき、その周りにヘルプのホステスが複数ついて接客するスタイルです。自分から進んで会話をするよりも、お客さんの話を上手に聞くことができる女性が好まれる印象です。
指名制度の違い
キャバクラでは、キャバ嬢の指名の自由度が高いのが特徴です。来店時から指名するキャバ嬢を決めている「指名」や、指名しているキャバ嬢以外にも当日気に入ったキャバ嬢がいれば指名できる「場内指名」という指名の種類もあります。複数のキャバ嬢を指名することも可能です。好きなタイミングで指名を変えることもできます。
高級クラブでは、一度指名したホステスの指名は変更できない「永久指名」というルールがあります。来店したお客さんは、気に入った女の子を永久的に指名することになるので、指名されたホステスが毎回そのお客さんの担当として接客をします。
お客さんは、担当の女の子がお店を辞めるまで変更ができません。
永久指名は、売掛金の管理や、キャストどうしでお客さんの奪い合いをしないため、といった理由から導入されている制度です。贔屓にしてくれるお客さんを大事にすることで良好的な関係を築きやすく、指名ノルマのプレッシャーやストレスが少ないので、のびのびと働けるというメリットがあります。
ただ、永久指名をもらうのは簡単なことではないため、責任も重いですし、万が一トラブルなどが原因で異例の指名替えをされた時のショックは、とても大きいです。
給料システムの違い
キャバクラでは時給+売上制のお店が大半ですが、高級クラブは固定の日給制だったり、日給+売上制にしていたり、店舗によってシステムは異なります。日給の相場は、銀座だと3万円~4万円くらい、六本木だと2万円~3万円くらいです。源泉徴収10%や福利厚生費などの天引きはされず、そのままの金額を手取りとしてお給料をもらえます。
また、例えば体調不良などの理由で永久指名をされている子が休んでいる時に、そのお客さんが代わりに他の女の子を指名した場合でも、テーブルでの売上は永久指名されている女の子に付くのが暗黙のルールとなっています。
客層の違い
キャバクラに来られるお客さんは、20代前半から50代くらいまでの幅広い年齢層で、リーズナブルな料金設定のお店だと、学生や一般企業のサラリーマン、同業者の方など職業も様々。どちらかというと、キャバ嬢と一緒に気軽にワイワイ盛り上がって楽しく飲みたいという目的のお客さんが多い印象です。
高級クラブはキャバクラよりも料金設定が高めで、会員制のお店が主流です。40代以上の大人な雰囲気の男性が中心で、経営者や富裕層の方が多い傾向が見られます。政治家や芸能人の来店も珍しくありません。
赤羽や新橋のキャバクラの客層はこちらで紹介しています。
お酒の違い
キャバクラではお酒が飲めない女の子向けに、いわゆる「フェイクドリンク」も用意されていますが、高級クラブではそういった対応はありません。ウイスキーやブランデーなど、ボトルに入った茶色いお酒を飲むのが基本です。水割りの作り方やグラスの水滴の拭き方など、結構厳しく指導されますよ。
なので、お酒が全く飲めない女性には、高級クラブは残念ながら向かないですね。
今回は、キャバクラと高級クラブの違いについて解説しました。
高級クラブは厳しい面もたくさんありますが、学ぶことがとても多くて、慣れてしまえばどこででも働ける強みにもなります。年齢や経験もプラスして活躍できるので、挑戦してみたいなという人はぜひ参考にしてみてくださいね。